水道水を飲むとはげる?塩素・硬水と抜け毛の関係

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水道水を飲むけい太と、髪への影響を説明する髪の毛さん。水道水を飲むとはげるのかを考えるアイキャッチ画像

「毎日、水道水を飲んでいるけど、これってはげる原因になるの?」「塩素やカルキが毛根に悪いって聞いたけど大丈夫?」と不安になって検索してきたあなた。水道水はほぼ毎日口にするものですから、もし髪に悪い影響があるなら気になりますよね。

先に結論です。現在確認できる医学的な情報では、日本の水質基準を満たす一般的な水道水を飲むことが、AGAや一般的な薄毛を直接引き起こすという根拠は確認されていません。男性型脱毛症では、遺伝的背景やアンドロゲン作用などが重要な病態として知られています。[1]

水道水を飲むとはげる? 塩素・硬水と抜け毛の関係の漫画 1ページ目
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まずはこの4つで判断してください

気になっていること 判断のポイント まず取る行動
水道水を飲むとはげるのか 通常の飲用とAGAを直接結びつける根拠は確認されていない 薄毛があるなら水より脱毛パターンを確認する
硬水で髪がごわつく・切れる 飲用ではなく、髪へ直接触れる水による毛幹への影響を考える 水の硬度とヘアケア環境を確認する
PFASなど水質そのものが心配 薄毛とは切り分け、地域の水質検査結果で判断する 自治体・水道事業者の公表値や案内を確認する
生え際・頭頂部の薄毛が進んでいる AGAなど毛包側の脱毛症を考える 水を変えるだけで様子を見ず、必要に応じて皮膚科へ相談する

とくに大事なのは「飲む水」と「髪へ直接触れる水」を分けることです。硬水を髪へ直接触れさせた研究で毛髪表面や強度への変化が報告されていても、それは「硬水を飲むとAGAになる」という意味ではありません。[5][6][7]

また、「抜け毛」と「切れ毛」も別です。生え際や頭頂部を中心に髪そのものが徐々に細く短くなっているならAGAなど毛包側の変化を、毛先や髪の途中で折れる毛が増えたなら毛幹へのダメージを考える必要があります。AGAでは毛髪の成長期短縮や毛包のミニチュア化が関係します。[1]

一方、頭髪全体の抜け毛が急に増えた、円形・斑状に抜けた、頭皮に強い炎症や痛みがある、体調変化や薬剤使用と脱毛の時期が重なっている場合は、「水道水のせいかな?」と決めつけないことも大切です。脱毛症にはAGA以外にもさまざまな病態があります。[3][4]

つまり、この記事を読むときの判断基準はシンプルです。「飲んでいる水の問題なのか」「髪へ直接触れる水の問題なのか」「毛幹のダメージなのか」「毛包から起こる脱毛症なのか」を分けて考えてください。

水道水について検索すると、塩素、カルキ、硬水、PFAS、トリハロメタンなど、性質の異なる話がまとめて「髪に悪い」と語られていることがあります。そこでこの記事では、水道水を飲むとはげるという噂を一つずつ整理しながら、塩素やカルキ、硬水、PFAS、トリハロメタンと髪の関係、抜け毛と切れ毛の違い、浄水器やミネラルウォーターへ変える必要があるのかまで詳しく見ていきます。

  • 水道水を飲むことと薄毛の関係
  • 塩素・カルキ・硬水が髪へ与える影響
  • PFASやトリハロメタンの考え方
  • 浄水器やミネラルウォーターへ変える必要性
目次

水道水を飲むとはげる?原因を検証

まず確認しておきたいのは、「水道水に何らかの成分が入っている」という事実と、「その成分がはげる原因になる」という結論の間には大きな距離があることです。薄毛との因果関係を考えるには、その成分を実際の条件で摂取した人に脱毛が増えるのか、毛包にどのような変化が起きるのかといったデータが必要です。

とくにAGAでは、毛包の中で起こる毛周期の変化と、髪の表面に起こる物理的なダメージは別物です。まずは塩素、カルキ、硬水、PFAS、トリハロメタンについて、それぞれ「何が確認されていて、何が確認されていないのか」を分けて見ていきましょう。

先にポイント。水道水を飲むことがAGAを直接引き起こすという話と、硬水などが髪の毛そのものへ影響する可能性の話は分けて考える必要があります。「髪への影響が研究されている=飲むとはげる」ではありません。

水道水の塩素ではげる?

水道水の塩素と髪への影響を説明する髪の毛さんとけい太

水道水について調べていると、「塩素が毛根を傷つける」「塩素入りの水を飲むとはげる」「塩素を除去しないと抜け毛が増える」といった説明を見かけることがあります。ここ、かなり気になりますよね。

でも、まず確認しておきたいのは、水道水を飲むこととAGAが起こる仕組みは、現在知られている医学的な情報では直接つながっていないという点です。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、男性型脱毛症は思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症で、遺伝的背景と男性ホルモンの作用が重要とされています。[1]

AGAでは毛包の成長期が短くなる

男性に多いAGA、つまり男性型脱毛症では、テストステロンから5α還元酵素によって生成されるジヒドロテストステロン(DHT)がアンドロゲン受容体へ作用し、毛髪の成長期を短縮する方向に働くことが病態の一部として説明されています。成長期が短くなることで、髪は十分に太く長く成長する前に次の毛周期へ移り、徐々に細く短い毛が増えていきます。こうした変化は「毛包のミニチュア化」と呼ばれます。[1]

そのため、AGAで重要なのは単純に「毛が抜ける」という現象だけではありません。以前は太かった髪が細くなる、頭頂部や前頭部で短い毛が増える、地肌が見えやすくなるといった変化が積み重なって薄毛が目立つようになります。

一方、通常の水道水に含まれる残留塩素を飲むことで、このDHTやアンドロゲン受容体を中心としたAGAの仕組みが引き起こされることを示す臨床的根拠は、今回確認した診療ガイドラインや水と毛髪に関する研究からは確認できません。

水道水に塩素がある理由も考える

そもそも水道水では、衛生的な水を供給するために消毒が行われます。水道水について考えるときは、「塩素という名前の物質が入っている」という部分だけを見るのではなく、どの程度の濃度で、どのような基準や管理のもとで供給されているのかまで見る必要があります。

環境省が示す水質管理目標設定項目では、残留塩素の目標値は1mg/L以下とされています。これは水質管理上留意すべき項目として設定されている値です。[2]

「塩素が存在する=毛根に毒」という考え方は単純化しすぎです。水道水として管理されている濃度と、高濃度の塩素系薬剤へ直接触れるような条件は同じではありません。物質名だけではなく、濃度や曝露経路まで確認することが重要です。

飲む場合と髪へ直接触れる場合は別

さらに混同されやすいのが、水道水を「飲む」話と、水道水で「髪を洗う」話です。

口から飲んだ水は消化管を経て体内へ取り込まれます。一方、シャワーの水は頭皮や毛幹へ直接触れます。曝露経路が異なるため、「シャワー後に髪がパサついた」という経験だけから、「水を飲んだことでAGAになった」と判断することはできません。

たとえば、髪の手触りが変化した場合は、シャンプーやトリートメント、乾燥、摩擦、カラーやパーマ、熱、水の硬度など、髪の外側へ直接作用する要素も考える必要があります。

反対に、生え際が長期間かけて徐々に後退している、頭頂部の髪が以前より細くなったといった変化であれば、髪表面の問題だけではなくAGAなど毛包側の原因を考える必要があります。[1]

水道水に残留塩素が存在することと、それを飲むことでAGAになることは別の話です。ここを分けるだけでも、水道水とはげに関する情報をかなり整理しやすくなりますよ。

カルキで抜け毛は増える?

カルキと抜け毛の関係を調べるけい太と髪の毛さん

塩素と一緒によく検索されているのが「カルキ」です。「カルキが入った水を飲むと抜け毛が増える」「カルキが毛根を壊す」という情報を見て、不安になった人もいるかもしれません。

日常会話では、水道水特有のにおいなどを「カルキ臭」と表現することがあります。そのためネット上では、残留塩素に関する話と「カルキ」という言葉が混在していることがあります。

薄毛との関係を考えるうえでは名称だけに注目するのではなく、通常の水道水を飲むことで脱毛症が起こることを示すデータがあるのかを見る方が重要です。現在確認できる診療ガイドラインでは、水道水やカルキの飲用はAGAの一般的な原因として示されていません。[1]

抜け毛が増えたときは原因を一つに絞らない

ここで大切なのが、「水道水を飲み始めたあとに抜け毛が増えた」という時間的な一致だけでは、原因とは判断できないことです。

脱毛症には複数の種類があり、男性型脱毛症だけでなく、円形脱毛症、感染症や内科的疾患に関連する脱毛、薬剤や放射線治療に伴う脱毛などがあります。日本皮膚科学会も、脱毛症を一つの病気としてではなく、毛包が傷害されるものや毛周期の異常によるものなど、さまざまな病態を含むものとして説明しています。[3]

  • AGAなどの進行性脱毛症
  • 円形脱毛症
  • 休止期脱毛
  • 急激なダイエットなどに伴う脱毛
  • 甲状腺疾患など全身状態に関連する脱毛
  • 薬剤による脱毛
  • 感染症や頭皮疾患に伴う脱毛

また、大きな手術、重症感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に毛の生え替わりが影響を受け、抜け毛が増える休止期脱毛が起こることも知られています。[4]

つまり、水道水を変えたタイミングと抜け毛が増えたタイミングが重なったとしても、その時間的な一致だけでは水道水が原因とは判断できません。

毎日の抜け毛には毛周期も関係する

私たちの髪は、成長しては抜け、また新しい髪が生える毛周期を繰り返しています。男性型脱毛症では、この毛周期のうち成長期が短縮することによって、十分に成長できない細く短い毛が増えていきます。[1]

そのため、シャンプーのときに髪が何本か抜けたという一場面だけを見るよりも、以前と比べて髪が細くなっているか、特定の部位だけ薄くなっているか、急激な変化なのか、ゆっくり進んでいるのかを見ることが大切です。

私たち髪の毛は日々生え替わっています。数日前に飲んだ水だけを見て「犯人はカルキだ!」と決めてしまうのは、ちょっと早いかもなーというところです。

水道水より先に確認したい変化は、生え際の後退、頭頂部の密度低下、髪の細毛化、急激な大量脱毛、円形・斑状の脱毛、強い頭皮炎症などです。脱毛の原因によって対応は変わります。[3]

とくに、生え際や頭頂部の髪が時間をかけて細く短くなっている場合は、水道水やカルキだけに注目せず、AGAなど別の原因を確認することが大切です。

硬水ではげる?髪への影響

硬水が髪の毛に与える影響を顕微鏡で見る

水道水と髪の関係で、塩素やカルキとは少し違い、実際に毛髪へ硬水を接触させて物理的な変化を調べた研究が存在します。そのため「硬水と髪はまったく関係ない」と言い切ってしまうのも正確ではありません。

ただし、その研究結果を読むときは、「髪の毛そのものへの影響」を調べたのか、「頭皮の毛包から生える量やAGA」を調べたのかを必ず区別してください。ここ、今回の記事でかなり重要なポイントです。

硬水とはカルシウムやマグネシウムが多い水

水の硬度は、主としてカルシウムやマグネシウムなどの量に関係する指標です。日本の水質基準では「カルシウム、マグネシウム等(硬度)」について300mg/L以下と定められ、水質管理目標設定項目では10~100mg/Lが目標値とされています。[2]

硬水地域へ旅行した経験がある人の中には、「シャンプー後に髪がごわついた」「いつもよりまとまりにくかった」と感じた人もいるかもしれません。

こうした毛髪表面への影響については、実際に硬水を使った実験があります。ただし、研究によって条件や結果は異なります。

研究条件の例 主な結果 読み取れること 読み取れないこと
約212.5ppmの硬水で30日間処理 引張強度と弾性に統計学的有意差なし この条件では強度・弾性への明確な差を確認できなかった AGAの発症率や毛包への影響
硬水と蒸留水で毛髪を繰り返し処理 カルシウム・マグネシウム沈着や毛髪表面の変化を観察 硬水成分が毛幹表面へ影響する可能性 硬水を飲んだ場合の脱毛
高硬度水で毛髪を処理 硬水処理群で引張強度が低下 条件によって毛幹強度へ影響する可能性 通常の水道水でAGAになるか

2013年に報告された研究では、15人から採取した毛髪を約212.5ppmの硬水または蒸留水に、10分間ずつ隔日で30日間浸し、引張強度と弾性を比較しました。その結果、この条件では両群に統計学的有意差は認められませんでした。[5]

一方、同じく毛髪を硬水と蒸留水で繰り返し処理して走査電子顕微鏡で観察した研究では、硬水処理後の毛髪でカルシウムなどの沈着量や毛髪表面の状態に差が報告されています。[6]

さらに、70人の男性から得た毛髪を用いて硬水と脱イオン水で処理した研究では、硬水処理群で引張強度が有意に低下したと報告されています。[7]

つまり、硬度、曝露期間、毛髪の状態、実験方法などによって結果が異なっており、「硬水なら必ず髪が傷む」「硬水は髪へまったく影響しない」のどちらも言い切れません。

切れ毛とAGAを混同しない

ここで覚えておきたい言葉が「毛幹」です。頭皮から外へ出て、あなたが普段触っている髪の部分が毛幹です。

毛幹は摩擦、熱、紫外線、カラーやパーマなど、外側からさまざまな物理・化学的影響を受けます。毛幹が弱くなり、途中で破断すれば切れ毛になります。

一方、AGAで主に問題になるのは毛包側です。アンドロゲンの作用により成長期が短縮し、毛包がミニチュア化していくことで、生えてくる髪が徐々に細く短くなります。[1]

硬水で髪がごわつくことと、AGAになることは同じではありません。「毛髪表面へのミネラル沈着」「毛幹のダメージや切れ毛」と「毛包から起こる脱毛症」を分けて考えましょう。

たとえば海外旅行や引っ越しのあとに、髪の手触りだけが急に変化した場合は、飲んでいる水より、毎日髪へ直接触れている水の硬度やヘアケア環境を確認する方が筋が通っています。

反対に、生え際が長期間かけて後退している、つむじ周辺の地肌が以前より透ける、太い髪の中に細く短い髪が増えてきたという場合は、硬水による毛幹への影響だけではなくAGAなど毛包側の変化も考える必要があります。[1]

「硬水が髪に影響する研究がある」という事実はあります。でも、そこから「硬水ではげる」と一気に結論づけない。この一線がとても大事ですよ。

硬水を飲むとはげる?

硬水を飲むこととAGAを分けて考えるけい太と髪の毛さん

硬水と髪の研究を見ると、次に気になるのが「じゃあ、硬水を飲んだらどうなるの?」ですよね。

ここは検索結果でもかなり混同されやすいポイントです。先に結論を言うと、今回確認した毛髪研究は、硬水を飲んでAGAが発症するかを調べた研究ではありません。[5][6][7]

硬水研究の多くは飲水試験ではない

前のセクションで紹介した硬水研究を思い出してください。実験で行われているのは、採取した髪を硬水や蒸留水、脱イオン水などで処理し、毛髪表面、ミネラルの沈着、太さ、引張強度、弾性などを調べる方法です。[5][6][7]

つまり調べているのは、基本的に水と毛髪が直接接触した場合です。

  • 硬水で髪を洗う
  • 採取した髪を硬水へ浸す
  • 硬水を飲む

この3つは同じ曝露ではありません。

たとえば「硬水へ浸した髪にカルシウムやマグネシウムが付着した」という結果は、その条件で毛幹に変化が起きたことを示します。しかし、それだけでは「硬水を飲むと体内のミネラルが毛根へ届き、毛包を縮小させる」とは言えません。

そこまで主張するには、実際の飲水量と脱毛発症を調べたヒトの研究や、毛包へどのような変化が起きるのかを示す別の証拠が必要です。

ミネラルは存在するだけで有害とは限らない

カルシウムやマグネシウムという名前を見ると、「髪へ付着するなら体内に入っても悪いのでは」と思うかもしれません。

ですが、物質の安全性や人体への作用は、「存在するかしないか」だけでは判断できません。量や濃度、摂取経路、曝露時間などによって意味が変わります。

日本の水道水では、カルシウム・マグネシウム等の硬度について300mg/L以下という水質基準が設けられています。[2]

硬水の毛髪研究を「硬水を飲むとはげる」の証拠として使うのは適切ではありません。研究で確認された曝露方法と評価項目を越えて、飲用によるAGAまで因果関係を広げないようにしましょう。

髪のために軟水へ変える必要はある?

「それでも髪が心配だから、飲み水を全部軟水へ変えた方がいい?」と思う人もいるでしょう。

薄毛やAGA予防だけを理由に、水質基準を満たしている水道水から軟水やミネラルウォーターへ変更する必要性を示す臨床的根拠は、今回確認した情報では見当たりません。

もちろん、味の好みや料理との相性などを理由に飲む水を選ぶのは自由です。ただ、「軟水を飲めばAGAを予防できる」「硬水を飲み続けるとはげる」といった効果を期待する根拠は別途必要です。

もし硬水地域へ移ってから髪の手触りが明らかに変化したのであれば、飲み水を交換することより、洗髪時に直接触れている水やヘアケア方法を見直す方が目的に合っている可能性があります。

飲む水と洗う水。似ていますが、髪にとっては同じ話ではないんです。

水道水のPFASと薄毛の関係

PFASが気になるとき地域の水質検査結果を確認する

近年、水道水について調べていると「PFAS」という言葉を目にする機会が増えました。「PFASが水道水から検出された」という報道を見て、「そんな水を飲んで髪は大丈夫なの?」「PFASではげることはないの?」と不安になった人もいると思います。

PFASは水道水の安全性を考えるうえで重要なテーマですが、ここでも水質上の健康リスクと、薄毛の原因を同じものとして扱わないことが大切です。

2026年4月からPFOS・PFOAが水質基準に

日本では2026年4月1日から、PFASの一種であるPFOSとPFOAが水道水の正式な水質基準項目となりました。基準値はPFOSとPFOAの合算で0.00005mg/L以下、つまり50ng/L以下です。また、水道事業者等には検査の実施と基準遵守が義務づけられています。[8]

これにより、2026年4月1日施行の水道水質基準は52項目となっています。[2]

以前はPFOS・PFOAが水質管理目標設定項目として扱われていたため、古い記事を見ると「暫定目標値」という説明のままになっている場合があります。2026年現在の記事では、この制度変更を踏まえる必要があります。[8]

PFAS問題とAGAを直接つなげない

ここで注意してほしいのが、「PFASには健康影響についての評価が行われている」→「だから水道水を飲むとはげる」という推論です。

この二つの間には、薄毛との因果関係を示す別の証拠が必要です。

AGAについて日本皮膚科学会が説明している中心的な病態は、遺伝的背景とアンドロゲンの作用です。[1] 一方、PFOS・PFOAの水質基準は、飲料水としての安全性を管理するために設定されたものです。[8]

したがって、「水質上、管理対象となっている物質である」という事実だけから、「AGAの原因である」と判断することはできません。

PFASの水質問題は軽視してよいものではありません。ただし、「PFAS問題がある=水道水を飲むとはげる」と結びつけるのも適切ではありません。水道水の安全性と脱毛症の原因は、それぞれの根拠に基づいて考えましょう。

基準超過があれば薄毛とは別に対応する

環境省は、PFOS・PFOAについて水質基準を超過した場合には、飲用による摂取防止を図るとともに、水源の切り替えなどの低減化措置を講じることとしています。なお、環境省は基準値を超過した水を飲んだことが直ちに健康被害につながることを意味するものではないとも説明しています。[9]

つまり、自分の地域で基準超過が公表された場合は、髪への影響があるかを先に考えるのではなく、自治体や水道事業者が発表する飲用に関する案内を優先してください。

反対に、全国のどこかでPFASが検出されたというニュースだけを見て、「自分の水道水も危険だから髪のために飲まない」と判断するのではなく、実際に利用している水道事業者の検査結果を確認する方が具体的です。

トリハロメタンと抜け毛の関係

トリハロメタンと水道水の安全性を確認する

水道水の安全性について調べていると、PFASと並んで「トリハロメタン」という言葉もよく見かけます。「消毒副生成物」といった言葉と一緒に紹介されることもあるため、「そんなものが水に入っているなら髪にも悪いのでは?」と不安になるかもしれません。

ここも、物質の水質上の管理と薄毛への影響を分けて考えましょう。

トリハロメタンは水質基準で管理されている

日本では総トリハロメタンについて水質基準が設定されており、2026年現在の基準値は0.1mg/L以下です。また、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムについてもそれぞれ基準値が設定されています。[2]

水道水について「何か物質が入っている」と聞くと、それだけで危険な印象を受けるかもしれません。でも、水質基準を見るときは、その物質が存在するかどうかだけでなく、どの濃度までを基準として管理しているかを見る必要があります。

トリハロメタンがある=AGAではない

今回のテーマで最も大事なのは、「トリハロメタンが水質基準の対象となっていること」と「トリハロメタンを含む水道水を飲むことでAGAが発症すること」は別だという点です。

男性型脱毛症の病態として日本皮膚科学会が説明しているのは、遺伝的背景やアンドロゲン作用などです。[1] トリハロメタンがAGAの主要な原因として示されているわけではありません。

そのため、「トリハロメタンが入った水道水を毎日飲んでいるから生え際が後退した」「浄水器でトリハロメタンを除去すればAGAを予防できる」といった因果関係を、現在の根拠から断定することはできません。

よくある話 現在の考え方 注意したいポイント
塩素入りの水を飲むとはげる AGAとの直接的な因果関係を示す根拠は確認されていない 飲用と髪への直接接触を分ける
カルキが毛根を破壊する 通常の水道水を飲むことをAGAの原因とする根拠は確認されていない AGAなど他の原因も確認する
硬水は髪にまったく影響しない 毛幹への影響を示した実験もある 毛幹と毛包を区別する
硬水を飲むとはげる 紹介した硬水研究は主に毛髪への直接曝露 洗髪研究を飲水へ拡大しない
PFASがあるから水道水ではげる 水質上のリスク管理とAGAの原因は別に評価する 地域の水質検査結果を確認する
トリハロメタンがあるから抜け毛が増える AGAとの直接因果を示す根拠は確認されていない 水質基準の存在と脱毛原因を混同しない
浄水器を使えばAGAを予防できる AGA予防効果を示す根拠は確認されていない 除去性能と発毛効果は別

「含まれている」と「原因である」を分けて読む

水道水に関する情報を見るときに役立つのが、「その物質が検出されたか」だけではなく、「どの濃度だったか」「水質基準はいくつか」「基準を超えているのか」を確認する習慣です。

そして髪について考える場合は、さらにもう一段階、「その曝露条件で脱毛やAGAが増えることを示すヒトのデータがあるのか」まで確認する必要があります。

怖そうな物質名が出てきたからといって、すぐに「これが私の抜け毛の原因だ」と決めない。水道水とはげの情報を正しく読むためには、この考え方がかなり大切です。

水道水を飲むとはげる不安への対処法

ここまで見てきたように、水道水を飲むことと薄毛を直接結びつける根拠は確認されていません。でも、「根拠はないです」で終わってしまうと、「じゃあ私は何をすればいいの?」となりますよね。

そこでここからは、水道水そのものの安全性が気になる場合、シャワー後の髪が気になる場合、浄水器を検討している場合など、状況ごとにどう考えればよいか整理していきます。

水道水はそのまま飲むと危険?

日本の水道水の安全性と水質基準を確認する

「髪の話は分かったけど、そもそも水道水ってそのまま飲んで大丈夫なの?」という疑問もありますよね。

日本の水道水は、水道法第4条に基づく水質基準への適合が求められています。2026年4月1日からPFOS・PFOAが追加され、現在の水質基準は52項目です。[2]

そのため、「水道水には何らかの化学物質が少しでも含まれているから危険」「ミネラルウォーターでなければ飲んではいけない」と、物質の存在だけで判断するのは適切ではありません。

全国の水道水を一括りにしない

一方、日本全国どこでもまったく同じ水が流れているわけでもありません。

水源となる河川や地下水、浄水方法、地域の地質などによって、硬度や味などには違いがあります。

そのため、水道水の安全性について具体的に知りたいのであれば、「日本の水道水は安全ですか?」という大きな質問だけで終わらせず、自分が利用している水道事業者の水質検査結果を確認するのが具体的です。

とくにPFOS・PFOAについては、水質基準化に伴い、水道事業者等に検査と基準遵守が義務づけられています。[8]

「日本のどこかで基準超過があった」というニュースと、「あなたが現在飲んでいる水道水が基準を超えている」は同じではありません。まず地域の検査結果を見ると、漠然とした不安を具体的な情報へ変えられます。

水道本管以外の設備にも注意

水道事業者から供給される水とは別に、建物側の給水設備の管理状況が関係することもあります。また、断水後、災害、水道工事、水質事故など通常とは異なる状況では、自治体や水道事業者から個別の案内が出る場合があります。

水が急に濁った、普段とは明らかに異なる臭いや状態がある、自治体から飲用を控える案内が出ているといった場合は、通常時の一般論だけで判断せず、地域の水道事業者や建物管理者の案内を確認してください。

薄毛対策として水道水を避ける必要は?

水質基準を満たしている一般的な水道水について、AGA予防だけを目的に飲用を避ける必要性を示す医学的根拠は、今回確認した情報では見当たりません。

AGAが疑われる場合は、水道水よりも、前頭部や頭頂部で髪が徐々に細く短くなっているかといった脱毛パターンを確認する方が原因の評価につながります。[1]

つまり、水道水そのものの安全性が気になるなら地域の水質検査結果を確認する。薄毛が気になるなら脱毛症の原因を確認する。この二つを別々に考えると、かなり分かりやすくなりますよ。

シャワーの塩素で抜け毛は増える?

シャワーの塩素と髪の手触りを考える

「飲む水は大丈夫そうだけど、毎日頭にかけているシャワーはどうなの?」という疑問もありますよね。

この質問では、飲用とは違って水が髪や頭皮へ直接触れます。ただし、ここでも「シャワーや水質が毛幹へ何らかの影響を与える可能性」と「AGAを引き起こすこと」は分けて考える必要があります。

シャワー後の変化は毛幹にも注目する

シャワーや洗髪のあとに、

  • 髪が以前よりごわつく
  • 指通りが悪い
  • 毛先が絡みやすい
  • 乾かしたあとに広がりやすい
  • 髪の途中から折れた短い毛が増えた気がする

といった変化がある場合は、毛包からの脱毛だけでなく、毛幹の状態を考えてみましょう。

硬水については、毛髪を硬水へ直接曝露した研究で、条件によって毛髪表面へのミネラル沈着や毛髪強度の変化が報告されています。一方で、別の条件では引張強度や弾性に有意差がみられなかった研究もあります。[5][6][7]

したがって、「硬水は必ず切れ毛を起こす」とまで一般化することはできませんが、水質が毛幹の物理的性質へ影響し得るという研究自体は存在します。

「抜けた毛」と「切れた毛」は違う

お風呂場に髪が落ちていると、全部「抜け毛」に見えてしまいますよね。

でも、根元から抜けた髪と、途中で折れた切れ毛は別です。

切れ毛の場合は、毛幹が物理的に破断します。一方、AGAでは毛包の成長期短縮やミニチュア化によって、頭皮から生えてくる髪そのものが徐々に細く短くなります。[1]

毛先の状態が悪くなったなら毛幹、頭皮から生える髪そのものが細くなったなら毛包側も考える。見た目が似ていても、起きている現象は異なる可能性があります。

塩素除去シャワーヘッドならAGAを防げる?

ここから「じゃあ塩素除去シャワーヘッドを使えばAGAを防げる?」と考える人もいると思います。

しかし、日本皮膚科学会が示すAGAの病態や治療指針から、シャワーの塩素を低減することでAGAを予防できるとする医学的根拠は確認できません。[1]

シャワーフィルターなどを使って髪の手触りが変わることと、毛包のAGA進行を抑制することは別です。

もしシャワーヘッドを選ぶ場合は、「AGA治療になるか」ではなく、「何を除去する製品なのか」「自分は髪の手触りや水の臭いの何に困っているのか」という目的を明確にした方が選びやすいですよ。

一方、頭皮に明らかな炎症がある、急激な脱毛が起きた、円形や斑状に抜けたといった場合は、シャワーだけに原因を求めず、皮膚科での評価も検討してください。脱毛症にはAGA以外にも複数の病態があります。[3]

浄水器で抜け毛は防げる?

浄水器の除去対象を確認するけい太と髪の毛さん

水道水ではげるのが怖くなると、「浄水器を付ければ安心なのでは?」と思いますよね。実際、水道水に関する記事や広告では浄水器が対策として紹介されることもあります。

ですが、結論から言うと、浄水器を使用すればAGAや一般的な薄毛を予防できるという医学的根拠は確認されていません。AGAの病態として確立しているのは主に遺伝的背景やアンドロゲン作用であり、浄水器の使用は標準的なAGA対策として位置づけられていません。[1]

浄水器は「何を除去するか」で見る

浄水器を使うこと自体が悪いわけではありません。

水道水の味や臭いが苦手、特定の物質を低減したい、自宅の水をより好みの状態で飲みたいなど、目的が明確であれば選択肢になります。

ただし、「浄水器」という名前だけで、あらゆる成分を除去してくれると思わない方がよいでしょう。

製品によって、除去対象となる物質やろ過方式、カートリッジ性能、使用条件などは異なります。

たとえば残留塩素を低減することと、水の硬度に関係するカルシウムやマグネシウムを低減することは同じではありません。また、PFOS・PFOAなど特定の物質への除去性能についても、製品ごとの表示や試験条件を確認する必要があります。

浄水器を選ぶ場合は「浄水器だから安心」と考えるのではなく、「自分が低減したい物質が対象になっているか」「どの条件で性能が示されているか」を製品の公式情報で確認しましょう。

水の使用感改善とAGA予防は別

仮に浄水器やシャワーフィルターを使って、「水の臭いが気にならなくなった」「髪が扱いやすく感じた」という変化があったとしても、それだけでAGAの予防効果が証明されたことにはなりません。

毛幹へのミネラル付着や洗髪時の使用感が変化したとしても、AGAで問題となるアンドロゲン作用や毛包のミニチュア化が解消されることを意味するわけではありません。[1]

「育毛」「抜け毛予防」「AGA対策」だけを目的として浄水器やシャワーフィルターを購入する場合は注意してください。水質改善と発毛・AGA治療は別の効果です。

浄水器を使うなら管理も必要

浄水器は付ければ終わりではありません。製品ごとにカートリッジ交換や洗浄などの管理が必要です。

使用期間や交換時期、使用可能な水質などは製品によって違うため、実際に使用する場合はメーカーの説明書や公式情報を確認してください。

結局のところ、「水道水を飲むとはげるから浄水器を付ける」という考え方より、「自分は水の何が気になっていて、その目的に合う製品なのか」を考える方が合理的です。

薄毛が進行しているのであれば、浄水器選びとは別に、薄毛そのものの原因も確認してくださいね。

ミネラルウォーターではげる?

ミネラルウォーターと水道水の違いを考える

「だったら水道水をやめて、ミネラルウォーターだけ飲めば髪には安心なの?」という疑問もありますよね。

ここも結論から言うと、薄毛・AGA予防だけを目的として、水道水からミネラルウォーターへ変更する必要性を示す医学的根拠は確認されていません。

ミネラルウォーターも全部同じ水ではない

「水道水」と「ミネラルウォーター」を比べると、なんとなくミネラルウォーターの方が髪に優しそうな印象を持つ人もいると思います。

ですが、ミネラルウォーターも製品によって水源や成分、硬度は異なります。軟水の商品もあれば、硬度の高い商品もあります。

また、先ほど紹介した硬水と毛髪の研究は、主に毛髪へ水を直接接触させた実験です。そこから「硬度の高いミネラルウォーターを飲むと薄毛になる」と結論づけることはできません。[5][6][7]

水を変えてもAGAの仕組みはなくならない

AGAでは、遺伝的背景や5α還元酵素、DHT、アンドロゲン受容体などが病態に関係しています。[1]

そのため、水道水をミネラルウォーターへ変更しただけで、この仕組みがなくなるとする根拠はありません。

これは食べ物でもよくある話です。

「この食品をやめればはげない」「この飲み物だけ飲めば髪が生える」と、一つの食品や飲み物に原因や解決策を求めたくなることがあります。でも、脱毛症には複数の種類があり、原因も一つではありません。[3]

もちろん、水道水の味が苦手だからミネラルウォーターを飲む、水分を摂りやすいように好きな水を選ぶ、外出時にペットボトルを利用するといった選択は自由です。

水道水かミネラルウォーターかは、味、価格、利便性、地域の水質などで選んでOK。ただし、AGA予防効果まで期待する根拠は現在確認されていません。

ミネラルウォーターに変えて抜け毛が減ったら?

「実際に水を変えたら抜け毛が減った」という体験談もあるかもしれません。

ただ、個人の前後比較だけでは原因と結果を確定できません。

髪には毛周期がありますし、体調、食事、病気、薬剤、ヘアケアなど、同じ時期に複数の条件が変わることがあります。休止期脱毛のように、身体の状態や出来事の影響を受けて抜け毛が増える病態もあります。[4]

水を変えたあとに抜け毛が減ったという経験そのものを否定する必要はありません。でも、それを「ミネラルウォーターにAGA予防効果がある」と一般化するには、比較試験など別の根拠が必要です。

「自分には合っている気がする」と「医学的にAGAを防ぐ」は別。ここを分けて考えておくと、髪に関する体験談にも振り回されにくくなりますよ。

水道水を飲むとはげる説のまとめ

水道水を飲むとはげる説のまとめ

最後に、この記事の内容をまとめましょう。

現在確認できる医学的な情報では、日本の水質基準を満たす一般的な水道水を飲むことが、AGAや一般的な薄毛を直接引き起こすという根拠は確認されていません。男性型脱毛症については、日本皮膚科学会のガイドラインで遺伝的背景やアンドロゲン作用などが重要な病態として説明されています。[1]

水道水の残留塩素については水質管理目標値が設定され、硬度、総トリハロメタン、PFOS・PFOAなどについても水質基準や管理の仕組みがあります。[2][8]

一方、硬水については、髪へ直接触れさせた実験で、条件によってカルシウムやマグネシウムなどの沈着、毛髪表面の変化、毛髪強度の低下などが報告されています。ただし、別の条件では引張強度や弾性に有意差が認められなかった研究もあります。[5][6][7]

そして、これらは主として毛幹へ水を直接接触させた研究です。

硬水で髪がごわついたり、条件によって切れ毛へ影響したりする可能性と、硬水を飲んでAGAになることは別問題。ここはしっかり分けて覚えておいてください。

4つに分けると水道水と髪の話は整理しやすい

分けて考えるもの 確認するポイント
飲んでいる水 地域の水質基準、水質検査結果、行政からの案内
髪へ直接触れる水 硬度、洗髪後の手触り、ごわつきなど
毛幹のダメージ 切れ毛、毛先の傷み、摩擦、熱、カラーやパーマ
毛包から起こる脱毛 AGA、円形脱毛症、休止期脱毛など

この4つを一緒にして「水道水ではげた」と考えると、原因が分かりにくくなります。

実際に薄毛が進んでいるなら水以外も確認する

そして、実際に薄毛が進行している場合は、水の種類を何度も変えることより、「どのように髪が変化しているのか」を見ることが重要です。

  • 生え際が徐々に後退している
  • 頭頂部の髪が以前より細い
  • 細く短い髪が増えている
  • 頭全体の抜け毛が急激に増えた
  • 円形や斑状に髪が抜けている
  • 頭皮に強い赤みや痛みがある
  • 大きな体調変化や薬剤使用と抜け毛の時期が重なっている

こうした変化がある場合は、「水道水かな?」だけで終わらせず、AGA、円形脱毛症、休止期脱毛、感染症、内科的疾患、薬剤など別の原因も考える必要があります。日本皮膚科学会も、脱毛症には複数の病態や原因があると説明しています。[3][4]

とくに男性で、生え際や頭頂部の髪が時間をかけて徐々に細く短くなっている場合は、AGAを確認しておきたいところです。[1]

反対に、髪が途中から折れている、毛先だけがスカスカになっている、硬水地域へ移動してから髪の手触りだけが変わったという場合は、脱毛とは別に毛幹へのダメージも考える方が自然です。

この記事で一番覚えてほしいことは、「髪の手触りが変わること」「髪が途中で切れること」「毛根から髪が抜けること」「AGAで髪が細くなること」は、それぞれ同じ現象ではないということです。

水道水だけを犯人にしない

水道水は毎日飲むものなので、薄毛が気になったときに疑いたくなる気持ちは分かります。

でも、水道水だけを犯人にしてしまうと、本当に確認した方がいい薄毛の原因を見逃す可能性があります。私としては、それが一番避けてほしいところだな〜。

地域の水質そのものが心配なら、水道事業者が公表している検査結果を確認してください。PFOS・PFOAなどで基準超過が公表された場合は、薄毛とは関係なく行政や水道事業者の案内を優先しましょう。[9]

そして、髪が以前より明らかに細くなった、脱毛が急激に増えた、円形や斑状に抜けた、頭皮に強い炎症があるなどの場合は、水を変えるだけで様子を見続けず、皮膚科などで相談することも選択肢です。脱毛症は原因によって評価や対応が異なります。[3]

水質基準や地域の水質検査結果など、正確な情報は公式サイトをご確認ください。抜け毛や薄毛が続いている場合や、急激な脱毛、頭皮の炎症などがある場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」
  2. 環境省「水質基準項目と基準値(52項目)」
  3. 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q4『脱毛症』はどのような病気なのでしょうか?」
  4. 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q17 他の病気と関連する脱毛はありますか?」
  5. Srinivasan G, et al. Effects of hard water on hair. International Journal of Trichology. 2013.
  6. Srinivasan G, et al. Scanning electron microscopy of hair treated in hard water.
  7. To Evaluate and Compare Changes in Baseline Strength of Hairs after Treating them with Deionized Water and Hard Water and its Role in Hair Breakage.
  8. 環境省「『水質基準に関する省令の一部を改正する省令』及び『水道法施行規則の一部を改正する省令』の公布等について」
  9. 環境省「有機フッ素化合物(PFAS)に関するよくある質問」
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